殿堂入り ゴジラ松井のユニホーム姿を渇望するセの事情

公開日: 更新日:

野球人にとって最高の栄誉。まだまだ日本の野球のために尽くしたい」

 13日に行われたマイナビオールスターゲーム第1戦の開始前、野球殿堂入りした松井秀喜氏(44)が表彰式で感謝の弁を述べた。

 松井氏は現在、米国を拠点とし、古巣ヤンキースのGM特別アドバイザーを務めている。そんな松井氏に、さるセ球団の幹部は、「松井さんの人気は絶大。日本の野球、さらにセの野球を盛り上げるためにも、指導者として古巣の巨人などでユニホームを着てもらいたい」と言うのだ。

 “松井待望論”の背景には、セのこんな事情があるという。

「前半戦のセは、前年よりも1試合あたりの平均観客動員が増えた(2・1%増)。中日が『松坂効果』で10・8%も増加したものの、伝統球団の巨人、阪神がそれぞれ観客を減らしている。要するに、松坂におんぶに抱っこの状態。近年、優勝を逃し続けている巨人と阪神に頑張ってもらわないと、セは苦しいのです」(球界OB)

 今回のオールスターでは、この日先発した松坂(中日)がファン投票の先発投手部門で最多の39万票を集めた。ケガからの復活を称えるファンが多い一方で、3勝(3敗)しかしていない、いわば「昔の名前」の投手にここまで人気が集中するのは、それだけセに魅力がある選手が少ない現状を物語っている。メジャー帰りの43歳・上原(巨人)がファン投票の中継ぎ部門で選出されたのも似たようなもの。セには松坂や上原を上回る成績を残す投手が山ほどいるが、人気、話題性で及ばない。野手でも、坂本(巨人)、筒香(DeNA)あたりが、テレビで大きく取り上げられる機会はほとんどない。

 こうした状況が松井氏の待望論につながっているというのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝