著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

パの4番はなぜ中田翔? オールスター第1戦での違和感

公開日: 更新日:

 プロ野球・オールスターの様相は本当に変わった。今は交流戦があるため、リーグの垣根を越えた「夢の対決」に説得力を感じなくなり、各チームのスターが同じベンチに居並ぶ光景も国際試合で見慣れてしまった。

 それに反して、かつてのオールスターは本当にワクワクしたものだ。特に印象的だったのは西武清原和博巨人桑田真澄の、いわゆるKKが初めてオールスターで対峙した1987年の第3戦。当時19歳の桑田が投じたインハイのストレート(ボール気味だった)を、同じく19歳の清原が見事に打ち砕いて、2人の聖地ともいえる甲子園のレフトスタンドにホームランを放った。

 今の球界の仕組みを考えると、ああいう緊張感は二度と戻ってこないのだろう。それは確かに寂しいことだが、同時にこれからは新しい楽しみ方を見つけるしかない、という思いにも駆られる。

 今年のオールスター第1戦。セ・リーグのラインアップを見ると、4番に座ったDeNAの筒香嘉智のオーラに目を奪われた。いつの間にか、本当に4番らしい貫禄をまとうようになった。ヤクルト山田哲人やバレンティンもいいけれど、「セの4番」という冠にふさわしいのは、なんとなくだけど、確かに筒香だと思えてならない。そういえば、かつてのオールスターには「誰が4番に座るのか?」という打順を見る楽しみもあった。それはまだ生きている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー