プロでメシ食う気概 「問題児」の野球ノートを見て驚いた

公開日: 更新日:

 部長は会議でこう言って、その投手の獲得を猛烈にプッシュした。会議が終わって、部長にどこがどう「気概がある」のか聞いたんだ。

 すると「こんなことを書くヤツのどこが問題児なんだ。たまたま高校の野球部のチームカラーと合わなかったからそう見えただけだろ」と言って見せてくれたのがスマホで撮影した彼の「野球ノート」だった。

 見てたまげたね。そこには、自分は親の反対を押し切ってプロに行こうと決めたこと、ドラフトで指名されてもまだスタートラインに立ったに過ぎないこと、1月の自主トレを目指していま以上に体を鍛えること、そのために毎日やっているトレーニングの中身などが具体的に、しかも、しっかりした字で記されていた。

「プロに入ることを目標にしてる選手は意外と多い。例えば何年か前の入団発表で選手に付いてきた母親は、着物を3着も持ってきて、イベントのたびに着替えてた。息子をプロに入れるのが何よりの目標で、終着点なんだ。そういう親の子供はまず期待できないね。そこへいくとヤツは、両親まで入団発表が入り口だってことを自覚してたからな」

 入団発表でひな壇に立つルーキーたちの姿を見ながら、部長のこんな話を思い出した。

プロ野球覆面スカウト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

  2. 2
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  3. 3
    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

  4. 4
    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

  5. 5
    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

  3. 8
    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

  4. 9
    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

  5. 10
    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず