低迷男子ツアーの問題点と改善策は? 前JGTO副会長に聞く

公開日: 更新日:

 男子ツアーの人気低迷が止まらない。2019年の日程は前年より1試合減少し、国内開催は23試合になる。同時にギャラリー数、テレビ視聴率は低下する一方で、歯止めがかからない。内情をよく知る日本ゴルフツアー機構(JGTO)前副会長の大西久光氏に話を聞いた。

 ――男子ツアーの問題点は何だと思いますか?

 一番の問題点は選手会がツアーの主導権を握っているということです。

 役員人事も選手の投票で決まります。会長の選任も、解任もすべて選手が決める。しかし、選手はそもそも試合会場で最大のパフォーマンスを披露して観客に感激を与えるのが仕事です。そしてJGTO執行部が運営を行う。つまり選手と執行部は車の両輪のように、役割分担をはっきりさせることが望ましい。

 それが選手の発言権のほうが大きいのです。これがさまざまな問題を起こす原因になっています。

 ――なぜそんな現象が起きたのですか。

 JGTOが1999年に発足した時、運営資金として一部選手が3000万円を拠出し、選手側にイニシアチブが渡ったのが原因です。しかし誰が幾ら出したかも分からない。また配当もない。これではまともな組織の体を成していない。つまりツアーでトラブルが起きた時に、誰が責任者で、どう責任を取るのかも曖昧なのです。これではツアーを大きく発展させる意思統一もできません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋