高校No.1投手 星稜・奥川恭伸の右腕にのしかかる負担

公開日: 更新日:

「現時点では、高校ナンバーワン投手です」

 さるセ球団のスカウト幹部がこう断言する。

 星稜(石川)の最速150キロの本格派右腕、奥川恭伸は昨年、春夏の甲子園に連続出場。U18では2年生でただ一人、代表入りし、昨秋の明治神宮大会は準優勝の原動力になった。今年のセンバツ出場は確実で、プロ最大の目玉だ。前出のスカウト幹部が続ける。

「球が速いのはもちろん、ボールに角度がある。制球も抜群にいい。スライダーも打者の手元まで来てからキュッと曲がる。投球に対する意識はかなり高いと思う。狙ったところに投げられないと、悔しそうな顔をする。ピンポイントに投げようとする姿勢が垣間見えます」

 アタマもよさそうだ。パ球団のスカウトが言う。

「打者をしっかり観察している。速球を待っているとみるや、変化球でタイミングを外す。そのまた逆もしかりです。一方、下位打線が相手のとき、中軸と比べて球速が落ち、攻め方も変化する。集中力が途切れているとしたら心配だが、おそらく大丈夫だろう。奥川は打者として出塁すると、常に全力疾走をする。一つ一つのプレーに手を抜かない。指導者が見ていないところでも一生懸命、投球練習する。アタマを使い、打者ごとにメリハリをつけて投げていると捉えたほうがいい」

 では、課題はあるのか。

上原浩治巨人)、前田健太ドジャース)のように上体が勝った投げ方をする。その分、球持ちがあまり良くない。肩の負担にもつながります」(前出のスカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋