令和初Vの朝乃山 懸念は爆笑会見の高砂親方のサービス精神

公開日: 更新日:

 本人よりも師匠が心配である。

 5月場所で“トランプ杯”を初めて手にした力士となった平幕の朝乃山(25)。もっとも、今場所は白鵬と新大関の貴景勝不在の飛車角落ちのような場所での優勝だけに、来場所は真価が問われることになりそうだ。

 そこで気になるのが師匠の高砂親方(63=元大関朝潮)だ。27日の会見では朝乃山に、「(高砂)部屋にクーラー買うか。おまえの金で。オレは今回稼いでないから」と言うと、報道陣は爆笑。さらに「連続優勝? ヘソが茶を沸かすよ」とやった。かつて広報部長を務めていた経験もあり、リップサービスにかけては他の親方の及ぶところではない。

 だからこそ、優勝力士には付き物のイベント出演などの依頼などに、かたっぱしからOKしないか。昨年5月場所では左足首を負傷した朝乃山を休場させず、強行出場させた過去もある。

 ある親方は「高砂さんはキャラがキャラだから心配する気持ちはわかるが……」と、こう話す。

「ケガに関しては『稽古は休むときは休んでもいい。気が乗らないときに稽古をすると、ケガをすることもある』と、かなり柔軟な考え方。深刻なケガならちゃんと休ませますよ。イベント出演なども、親方がセーブするでしょう。高砂さんは入門3年目に関脇に昇進したが、マスコミにチヤホヤされた揚げ句に勘違いし、平幕に落ちた経験がある。朝青龍(元横綱)という問題児を生んでしまったことも、本人は相当こたえていて反省している。朝乃山に対しても、これまで以上に慎重になるはずです」

 それでも一抹の不安がぬぐえないのは、高砂親方のサービス精神旺盛な人柄によるものなのか……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋