宮崎紘一
著者のコラム一覧
宮崎紘一ゴルフジャーナリスト

飛ばしより頭脳 メジャーで自滅の日本プロに足りないもの

公開日: 更新日:

 つまり頭脳をフルに使ったマネジメントを競うのがゴルフの本質である。

 ペブルビーチは距離こそ短いが、要所要所にバンカーが配置され、狭いフェアウエーに、粘りのあるラフが生い茂り、転がりが不規則になりがちなポアナ芝の小さいグリーンに加え、海風がハザードとなる。つまり、パワーではなく、フェアウエーキープと、巧みなパッティングでしのいでいくコースだ。

 ところが日本選手は「飛ばさなくては勝負にならない」とティーショット、あるいはグリーンを狙うショットを振り回し、ラフやバンカーに入れて、スコアを崩していく。

 優勝を争った選手の多くはティーショットにドライバーを使わず、FWやアイアンで確実にフェアウエーをキープする作戦が目立った。勝ったウッドランドは4日間でボギーはわずか4つ。パットがスコアに貢献した数値「ストローク・ゲインド・パッティング」はプラス8.29(ランク2位)と手堅いプレーで3連覇を狙ったB・ケプカに3打差をつけて逃げ切った。

 このようにメジャーはパワーより頭脳プレーが勝敗を左右する。だが日本選手は何度挑戦しても、飛距離にこだわり、海外に出ていくと肝心のゲームプランをぶち壊して自滅を繰り返している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  2. 2
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  3. 3
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

  4. 4
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 5
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  1. 6
    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

  2. 7
    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

  3. 8
    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

  4. 9
    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

  5. 10
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終