著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

過去の価値観や根性論を引きずる学生スポーツの時代錯誤

公開日: 更新日:

 テニス、高校野球、箱根駅伝といった戦前からの学生スポーツはそのまま継続されてきた。戦前の中学生と戦後の高校生では、年齢も体の成熟度、教育水準、育ちも世間の評価もまるで違う。その中身を省略して継続回数と記録だけ横並びに比較することで、おかしな流れになった。

 夏の甲子園の岩手大会決勝で大物右腕の大船渡・佐々木朗希を登板させなかったことで議論が百出している。4回戦の投球数が194球は確かに異常だ。世界のジュニア野球では当たり前の球数制限を導入できないのは、しかし、投球数が問題ではないからだ。

 関根潤三さん(92=法大)は、自分の時代が東京六大学のピークだったという。日本の野球の頂点は東京六大学から巨人に移り、いまやその天井も抜けて大リーグへの道が整った。それをあおる一方で、過去の価値観、根性論を引きずって学生大会が運営されている。大人が答えを出さず宿題を若い肉体に預けている。

■6選手が救急車で緊急搬送

 ディエゴ・マラドーナは日本の少年サッカーの練習を見て驚いた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動