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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

報道陣を唖然とさせた145失点の大惨敗と強化委員長の総括

公開日: 更新日:

 大会に出場した選手たちは、伝統国が本気で勝ちにくる迫力と、試合を一日がかりで楽しむ大会の雰囲気に触れてW杯という大会の凄さを実感したが、それがリアリティーをもって日本のラグビー界に反映されたかというと、そうではなかった。

■大学ラグビー人気にあぐらをかいていたツケ

 145点奪われたニュージーランド戦を、大会後に強化委員長に就任した北島治彦は、「日本は(準優勝のオールブラックスに対して)よくやったと思います」と総括して、報道陣を唖然とさせた。

「僕が代表だったときも含めて、これまでは、W杯がどこか遠くで行われている大会としか認識されていなかった」とは、99年W杯代表の岩渕健輔(現日本ラグビー協会専務理事)が、15年大会開幕前に語った言葉だ。長く大学ラグビーの人気にあぐらをかいていたこの国のラグビー界にとって、世界の強豪が本気でしのぎを削る大会は、どこかよそ事だった。

 そんな“暗黒時代”が、4年前まで日本代表には続いていたのだ。

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