著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

ラグビー観戦は酒を飲みながら「アンバランス」を楽しむ

公開日: 更新日:

 4年に1回のW杯限定だったものが、ここにきてハマり始めたラグビー。他の競技と比べてなんだか良いねと思うこと。

 やたら「サムライ魂」だの飾り立てて「日本人じゃなきゃダメ!」って縛りがないこと。国一丸となって鬼畜米英を討ち果たさん、竹ヤリでもB29は撃ち落とせる。いざ突っ込めゃぁぁッ! とシャカリキんなって「国」があんまし前に出ないのが良いよな。

 リーダーからしてリーチマイケルだぞ。肌の色も白黒黄色コーヒー牛乳、世界中からラグビーできる人集まれ! って感じ。

 これが野球だったら、日本人以外は「助っ人外人」と呼び下し、「外人枠」なんかで他国籍選手の人数まで縛り、「助っ人に頼らない強いチームを」とか、まだ寝言をコイてるジジイも交じる。

 で、このマイケル以下がまた凄えんだ。制限速度をピッタリ守って走るマイクロバスに後ろからパッシングクラクションで煽りまくって、サービスエリアで無理やり止めさせて、「ゴルァ降りてこんかい!」と凄んだとして、マイクロバスからパイナップル頭にドレッドにいちゃん、髭もじゃ白熊男などゾロゾロ降りてきたら、煽り運転野郎なんざ座りションベンして目を回すだろうというぐらいの面構えなんだが、実ぁ気が優しくて力持ち、相手をぶちのめすが、ノーサイドの笛が鳴りゃ相手を心から敬い、健闘を称え合う。このアンバランスが良いな。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾