著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

フェデラー来日は13年ぶり 日本テニス界が抱えるアマプロの壁

公開日: 更新日:

 90年代に入って、エキシビションマッチが消えた。「サントリーカップ」がATP公式戦「サントリージャパンオープン」に変わり、日本テニス協会による“公式戦至上主義”のもとに国内プロ大会は潰され、最後はツアー大会の「セイコースーパー」まで消滅した。

 しかし、アマチュアを旨とする日本の協会がプロ大会を運営することにそもそも無理がある。ビジネスができない。交渉できなければ、看板が公式戦だろうとトップ選手は同時期の北京に流れてしまう。ジョコビッチが今年の楽天オープンに初出場したが、メジャーチャンピオンがこれほど長い間、日本でプレーしなかった例はなかった。

■枠を取り払った人材登用

 地味が建前の協会にはプロの演出も別世界だ。日本に最初に女子ツアー(WTA)を持ってきたのは青山音楽事務所。グンゼワールドのディレクター進藤重行はアンジェイ・ワイダの助監督で関根恵子を世に出した映画畑の出。東レPPOを30年続けた野地俊夫は東芝オーレックスジャズフェスティバルの仕掛け人……彼らはプロスポーツの楽しさ、華やかさを見せる術を知っていた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋