武田薫
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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭も西岡良仁も大坂なおみも…全米OPは期待薄の根拠

公開日: 更新日:

 今年最後のグランドスラム、テニスの全米オープンが週明けに開幕する。

 予選は既に始まり、男子8人、女子3人の日本勢が奮闘中だ。本戦入りが決まっているのは、男子は錦織圭、その錦織に勝ったばかりの西岡良仁、そして女子は大坂なおみの計3選手。ただ、これほど期待薄の大会もないと言ってしまおう。

 錦織は前哨戦の3大会が、欠場に続き2度の初戦敗退。全仏オープンで痛めた右腕にサポーターを巻き、西岡にストレートで敗れたシンシナティの試合後は「息が苦しい」と謎のコメントを残した。

 その西岡もベスト8まで進んで棄権し、その理由が食中毒とは情けない。大坂なおみに復調の光が見えたかと思えば、シンシナティ準々決勝で膝を痛め途中棄権……かつては神風を信じ、いま東京オリンピックの冷夏を祈る我々も、これではさすがに期待できない。

 錦織は期待が薄いほど活躍するとの“神話”まがいの説がある。全米と相性が良く、決勝に進んだ5年前は大会前の会見で欠場までにおわせたし、昨年も病み上がりながらベスト4に上がった。だが、どうも雰囲気が良くないのだ。

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