今度は周回数…東京五輪マラソンは札幌移転でもまだ大モメ

公開日: 更新日:

 アテネの兵士が泣いている。

 札幌に会場が移転した東京五輪マラソン競歩。日程とコースについて最終協議が行われるはずだった11月29日の第3回実務者会議(札幌市、北海道、組織委員会)が延期になった。主な理由は、マラソンコースの周回数だ。組織委員会は市内中心部を2周する案を主張。1周約7キロのコースを6周する案で行きたい世界陸連、国際オリンピック委員会(IOC)と事前の調整がつかなかったのだ。

 同じ周回でも、なるべく広い範囲を走り、札幌の観光名所を数多く見せたいのが日本側。一方、IOCサイドはコンパクトな周回コースで経費を抑えたい。4日にはIOC理事会で承認を受けたいため、関係機関は最後の調整に入っている。

 マラソンは、古代ギリシャ軍とペルシャ軍による「マラトンの戦い」で、ギリシャ軍兵士が母国に勝利を告げるため約40キロを走り抜き、アテナイの城門で絶命したという逸話が残る。だからマラソンは近代五輪の第1回アテネ大会から周回ではなく、ワンウエーのコースで行われてきた歴史がある。それが2012年のロンドン五輪で初めて周回コースが採用され、前回のリオ五輪もそうだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い