著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神ドラ2に最も注目 井上広大に託したい萩原誠のリベンジ

公開日: 更新日:

 阪神の新人選手の中ではドラフト2位の井上広大にもっとも注目している。昨夏の甲子園を制した大阪・履正社高校の4番打者で、典型的な右の長距離砲タイプ。同大会では打率・385、3本塁打、14打点と打ちまくり、決勝戦では星稜高校のエース・奥川恭伸ヤクルトD1位)から大きなホームランを放った。

 しかし、おもしろいのはこの井上がU18日本代表に選ばれず、ドラフト前に報じられていた各球団のスカウト評価も高くなかったことだ。野球大国・大阪で、ここ何年も大阪桐蔭高校と2強を形成している名門・履正社の4番、甲子園優勝チームの4番。ブランディング的にはほぼ完璧な条件が揃っており、本来なら超高校級の大砲と騒がれていてもおかしくないのだが、実際のドラフトでも阪神が2位で一本釣りできてしまった。

 一説には井上は足が遅く外野守備にも不安があり、守備位置も限られてくるという。また、木製バットに苦労するタイプだとか、スイングが外回りするだとか、下半身に安定感がないだとか、プロからは複数の欠点を指摘されているようだ。

 もちろん、阪神もそれを承知のうえで2位指名したのだろう。阪神に途絶えて久しい右の長距離砲、地元大阪の野球名門高校出身、それでいて他球団の評価があまり高くない……そういう選手を意気揚々と上位指名するのは、ある意味で阪神の伝統芸ともいえる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か