いまでも跋扈暗躍する「野球ゴロ」目当ては選手の契約金

公開日: 更新日:

 球界には昔から「野球ゴロ」と呼ばれる人たちがいる。アマチュア選手とプロ球団の間に入り込んで、ひと儲けをたくらむ連中のことだ。

■「オレが間に入ったから」

 例えば、ドラフト時に選手と球団の交渉役として介在。「オレが間に入ったからこれだけの金額になった」と選手の契約金の一部をフトコロに入れたり、「選手がお宅の球団に入るようにオレが説得する」とプロに金銭を要求したりもする。

 選手の所属チームの関係者や少年野球時代の恩師などが「野球ゴロ」であるケースが多い。

 野球ゴロが暗躍した典型例が、1998年のドラフトでオリックスが沖縄水産の新垣渚投手を1位指名したときのケースだ。

 新垣は当時、地元・九州のダイエーへの入団を熱望、ダイエー以外の指名なら九州共立大に進学するといわれていた。

 しかし、ドラフトで交渉権を得たのはオリックス。交渉役にあたった三輪田編成部長が、交渉の過程でマンションから身を投げて自殺。新垣は結局、指名を拒否して進学した。その過程で存在したのが野球ゴロだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘