坂本と大城はどこで感染?巨人コロナ「微陽性」6つの疑問

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巨人の濃厚接触者ら26人全員が陰性と判明してこれで一件落着か?

 坂本らの感染が確認されたことで、巨人は急遽3日に濃厚接触者ら計26人を対象にPCR検査を受けさせた。結果は全員陰性だったが、これで一件落着と考えていいのか。

「PCR検査は検体にウイルスあるいはその断片が存在していることを検査するものなので、理論的には体内にウイルスが入り感染が成立した時点で検出することが可能だと考えます。しかし、検査精度にも問題があり、感染者でも3割程度は見落とす可能性があります。そのため、陰性であってもきちんとした対処が求められるということになります」(田中医師)

■12球団の選手全員にPCR検査を受けさせたら開幕は再び延期とならないか?

 巨人選手の感染発覚を受け、球界では12球団の選手、関係者全員にPCR検査を受けさせるべきだ、との声が出ている。広島も、PCR検査を行うことを検討している。

 前記した巨人の26人はPCR検査の結果、全員が陰性だったことが分かったが、クラスターにならなかったのは不幸中の幸い。場合によっては集団感染が起きても不思議ではない。

 専門家は、感染者が出ても直ちに活動休止にせず、濃厚接触者を自宅待機させるなどの対応をするべき、と提言していた。公式戦でこれを運用するかは検討中だが、巨人を例にとると、PCR陽性者2人と濃厚接触者9人が一時的な離脱を強いられる。数日間はその中で試合を継続せざるを得ない。今回の西武のように対戦相手も試合中止に追い込まれるケースもある。

 4日にはヤクルトの村上とスアレスが熱と喉の痛みを訴え、医師の勧めでPCR検査を受けたことが分かった。隠れ感染者の存在も懸念されているだけに、開幕前に12球団がPCR検査をやり感染者が続出すれば、開幕どころではなくなるかもしれない。

■<巨人ルール>の前例が球界クラスターにつながらないか?

 NPBのガイドラインでは、PCR検査で陽性が判明した選手らは、陰性が確認できてから14日間は自宅待機とすることを盛り込むことが検討されている。が、巨人は2選手の陰性が確認され次第、早期のチーム合流を想定し、NPBも今回のように無症状の感染判明の場合は該当しないとした。球界関係者が言う。

「無症状の感染者のケースをガイドラインから外すのは危険です。無症状や軽症の感染者から感染が拡大するのが新型コロナの厄介なところ。巨人のケースを認めてしまったら、無症状なら14日間の自宅待機を免れると安易に考え、体調不良があっても自己申告せずに、不調を隠してプレーを続ける選手が出てくるかもしれません」

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