中大野球部総監督・宮井勝成氏が死去 OB高橋善正氏が悼む

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 8月7日午前、中央大学野球部総監督の宮井勝成氏が肺がんのために亡くなった。94歳だった。

 1955年に母校・早実の監督に就任。2年生エースの王貞治(現ソフトバンク球団会長)を擁して臨んだ57年のセンバツ甲子園で全国制覇を果たした。59年に中大の監督に転じると、全日本大学野球選手権を制すること3度。34年間の長きにわたって中大野球部を率い、多くの教え子をプロ野球に導いた。

 その中のひとりで東映時代に完全試合を達成、現役引退後には巨人、大洋、日本ハムなどで投手コーチを歴任した高橋善正元中大監督が恩師との思い出を振り返る。

■殴る蹴るの指導が当たり前だった時代に手を挙げられたのはたったの1度だけ

 私が高知商業から中大に入学したのが1963年。26年生まれの「宮井のオヤジ」は37歳で年齢的には血気盛んな頃だった。当時は体罰的指導が当たり前。高校でも大学でも、口より先に手や足が出る監督は少なくなかったが、オヤジが選手を叩いている姿はほとんど記憶にない。

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