長嶋茂雄さんは常に前向きなことしか言わない。「メークドラマ」はその“暗示”から始まった

公開日: 更新日:

2010年公開「仁志敏久の真実」の第3回より

 “燃える男”、“ミスター”の愛称で国民的人気を誇ったプロ野球巨人監督の長嶋茂雄さんが6月3日、都内の病院で肺炎のために亡くなった。享年89。選手、監督として数々の伝説、逸話を残した「ミスタープロ野球」は、身近に接した誰もにそれぞれの「長嶋茂雄像」を強く印象づけてもいる。日刊ゲンダイ連載で多くの球界OBが語ってきたその実像を再構成して緊急公開します。

 今回は、2010年に公開された長嶋巨人の不動の1番打者・仁志敏久氏のインタビューを通して構成された「仁志敏久の真実」の第3回を掲載(本文中の年齢・肩書きなどは当時のまま)。

  ◇  ◇  ◇

「長嶋監督は常に前向きなことしか言わない。それで、選手が暗示にかけられる。あのときもそうでした」

 仁志が巨人に入団した1年目の96年。巨人は最大11.5ゲーム差も離された広島を逆転し、リーグ優勝を果たす。俗に言う、「メークドラマ」である。

 監督の長嶋自身が作ったこの造語を旗印にし、7月から怒涛の猛追を見せる。7月9日の札幌市円山球場で行われた広島戦の二回2死無走者から9者連続安打を放って一挙7得点。快進撃はここから始まった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 2

    “お坊チャマ”進次郎農相には分かるまい…「備蓄米差別」さながらの購入条件ハードルに中小スーパー大混乱

  3. 3

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  4. 4

    貴乃花の次女・白河れい「事務所退所」…“親の力を借りない”妹と長男・花田優一の現在地

  5. 5

    長嶋一茂が晒した「長嶋家タブー」の衝撃!ミスターとの“今生の別れ”、妹・三奈との根深い確執も赤裸々

  1. 6

    「聘珍樓」の3度目の倒産は“氷山の一角”か…格安店の乱立で高級中華が苦境に

  2. 7

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀の3人が主演!「嵐祭り」の夏ドラマを制するのは…意外すぎる“勝者”予想

  3. 8

    「性暴力認定」中居正広氏と「家庭人」キムタク…元SMAP“因縁の2人”の明暗クッキリ

  4. 9

    浜崎あゆみ「子供の父親はマスク氏ではない」と火消しも…女性有名人“父親非公表組”のその後

  5. 10

    一茂氏は一度も出ず…長嶋家の“闇”が正月特番で浮き彫りに