長嶋茂雄さんが世界的建築家の黒川紀章氏との対談で見せた“まさかの配慮” 自然と膝を折って…
「豪放磊落な人というイメージを持つ人が多いかもしれませんが、他人に対して実に繊細な気配りをする方でした」
そう述懐するのは、3日に亡くなった巨人の長嶋終身名誉監督と付き合いのあった、出版プロデューサーのA氏だ。
長嶋さんと言えば、「球場に連れてきた長男の一茂を置いたまま帰宅した」
「折らないように苦労して掘り出した1メートル以上の自然薯をファンからプレゼントされ、〝ありがとう〟と礼をいうや否や、ポキンと折って車のトランクに仕舞った」
「ゴルフの約束をした北野武とクラブハウスで出くわすと、“やあ、タケちゃん、今日は誰と一緒なの?”と言って、周囲がひっくり返った」
などなど、天真爛漫なエピソードは快挙にいとまがないが、A氏はまったく別の顔を知る。
「長嶋さんが1980年に巨人監督を解任され、浪人生活を送っていたときのことです。長嶋さんには巨人以外の他球団監督就任のウワサが浮上していた。当時、マスコミの取材は受けても、去就の話については語らないというのが長嶋さんサイドのスタンスでした」