“中学野球の甲子園”がコロナ感染の発覚で急遽大会中止に
応援のため同ホテルに泊まっていた男性は、「私らも濃厚接触者になるなのか。PCR検査が必要なのか。このまま帰ってしまっていいのか……ホテルに聞いても何も教えてくれないので不安です」と憤慨していた。品川プリンスホテルのゲストリレーションズに問い合わせると「そのようなことはまったく知りません。野球関係者についても何も申し上げられない」と回答した。
中学硬式野球では、8月にもリポビタンカップ第51回中学生硬式野球大会(主催/公益財団法人日本少年野球連盟)が開催予定だったが、新型コロナ感染拡大防止のため、中止になっていた。そのため、今大会が中学生硬式野球の今年の本命と捉えて準備するチームも少なくなかっただろう。試合が行われたある球場には、子どもが試合に出場しているため応援に訪れた清原和博氏(53)の姿もあったという。
コロナ感染で大会が中止になったことはともかく、選手らを1カ所のホテルに宿泊させたことで、日本中から来ていた関係者が早朝、検査も待機もなく強制的に帰還させるという事態になった。日本リトルシニア中学硬式野球協会の新型コロナ拡大感染防止策が正しかったのかが問われる。
(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)