ヤ軍はFA田中にQO提示せず…揺れる残留願望とGMの辛口評価

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 今季で7年164億円契約が終了、FAになった田中将大(32)とヤンキースの独占交渉期間が日本時間2日、終了した。

 ヤンキースは田中にクオリファイング・オファー(QO)を提示しなかった。

 QOはFA選手に単年での残留を要請できる制度。今年の金額は約20億円で、この日がQOの提示期限だった。提示された選手は10日間のうちにQOを受け入れるかどうかを決めなければならない。QOを拒否、他球団と契約した場合は、旧球団が移籍先の球団からドラフト指名権を得る。QOはつまり、自軍のFA選手が他球団に移籍した場合の補償になる。

 高額年俸の長期契約が確実な目玉選手に対しては当然、QOを提示するが、そこまでではない選手の扱いは微妙。QOを出さずにFA市場に出てから再契約するケースがあれば、年20億円の価値がなくても、とりあえずQOを提示して年平均20億円以下の複数年契約を結ぶ例も中にはあるからだ。要するにQOを受けたか否かで、その去就が決まるわけではない。

 今回の田中はこの「微妙」なケース。6年連続2ケタ勝利をマークした昨年までの投球を続けていればともかく、今季は3勝3敗。ポストシーズンに強いことが最大のセールスポイントだったものの、先のプレーオフは0勝1敗、防御率12・38でニューヨークメディアには「ヤンキース敗退の戦犯」と報じられた。あるメジャースカウトによれば「最大の武器であるスプリットのキレがなくなった」そうだ。

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