池江璃花子が描く自国開催の世界選手権で完全復活の青写真

公開日: 更新日:

 競泳の日本選手権(東京アクアティクスセンター)は9日、女子50メートル自由形準決勝を行い、すでに100メートルバタフライと自由形で優勝している池江璃花子(20=日大)が24秒87をマーク。全体1位で10日の決勝進出を決めた。決勝では日本水連が定めた五輪派遣標準記録の24秒46をクリアすれば、リレー2種目(メドレー、400メートル)に続き、個人種目での代表に内定する。

 2016年リオ五輪に続いてリレー代表に名を連ねる池江は「五輪は2度目なので、楽しみながらチームを引っ張るつもりでやりたい」と、本番を見据えているが、東京大会はあくまでも通過点に過ぎない。本人が「パリが一番の目標」と公言してきた通り、狙いは24年大会での表彰台だ。

 ただ、今大会の泳ぎっぷりを見る限り、得意とする自由形やバタフライで順調にタイムを上げてくるのは確実。今後も泳ぎ込みを続ければ、世界のトップレベルと対等にレースを繰り広げるのは時間の問題で、パリ五輪を前に完全復活を果たすことは決して不可能ではないだろう。

 来年は池江のモチベーションがさらに高まりそうだ。コロナ禍で1年延期になった世界選手権が福岡(5月13~29日=マリンメッセ)で開催されるのだ。東京五輪翌年の世界選手権への出場は池江にとってメリットは大きい。当初の目標であったパリ五輪を前に世界のトップレベルと競えば、大きな刺激となり、レース勘を取り戻すこともできる。何よりも、自国で開催される五輪に次ぐ格付けの国際大会で表彰台に上がれば、完全復活のアピールとなる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • その他のアクセスランキング

  1. 1

    オリンピアンの大甘同情論に透ける「特権意識」…血税注ぎ込まれているだけに厳罰必至の当然

  2. 2

    体操界は飲酒喫煙「常態化」の衝撃…かつてスポンサー企業もブチギレていた!

  3. 3

    「重圧は言い訳にならない」とバッサリ、体操界レジェンド池谷幸雄氏が語る「エース不在」の影響

  4. 4

    宮田笙子の喫煙を以前から把握か?体操協会に向けられる疑惑の目…“過去にも厳重注意”の証言

  5. 5

    パリ五輪辞退の宮田笙子は再起できるのか…境遇が重ねられるバトミントン桃田賢斗はその後

  1. 6

    “卓球の女王”石川佳純をどう育てたのか…父親の公久さん「怒ったことは一度もありません」

  2. 7

    体操・杉原愛子が開発 性被害対策と実用性を兼ねた「新型ユニホーム」で業界に新風吹き込む

  3. 8

    石川佳純がパリ五輪キャスター“独り勝ち”の裏で福原愛が姿消す…マイナスイメージすっかり定着

  4. 9

    自己保身に一辺倒の日本体操協会の対応に、パワハラや体罰を生み出す日本スポーツ界の土壌を見た

  5. 10

    バドミントン桃田賢斗が代表引退宣言 大人気を誇る東南アジアで「引っ張りだこアンバサダー」になる未来

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    夏の京都に異変! 訪日客でオーバーツーリズムのはずが…高級ホテルが低調なワケ

  3. 3

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  4. 4

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  5. 5

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  1. 6

    中日立浪監督「ビリ回避なら続投説」は本当か…3年連続“安定の低迷”でも観客動員は絶好調

  2. 7

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  3. 8

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  4. 9

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 10

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”