著者のコラム一覧
植月正章元アシックス営業本部長

1938(昭和13)年、鳥取県智頭町生まれ。57年オニツカ㈱入社、77年㈱アシックス推進部長、84年理事、88年取締役販売促進部長、93年常務取締役アスレチック事業本部長、99年専務取締役フットウエア営業本部長。2003年任期満了に伴い退任後、兵庫陸上競技協会会長、神戸市体育協会副会長、兵庫県体育協会副会長、神戸マラソン実行委員会会長、近畿陸上競技協会会長などを歴任。

<4>「東洋の魔女」を口説くため、仕事が終わるとニチボー貝塚へ日参した

公開日: 更新日:

 前回の東京五輪で国民を沸かせたのは、女子バレーボールの「東洋の魔女」たちだ。注目のソ連(現ロシア)との決勝戦は、視聴率NHK)が66.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区平均)を記録。一時は85%までいったという。

「東洋の魔女」は大日本紡績(ニチボー、後のユニチカ)貝塚工場の女子チームが主体で、シューズはベアー社のものだった。五輪後、大松博文監督から小島孝治監督に代わってもシューズは同じメーカーのものだった。

 私は五輪の翌年に結婚。2年ぐらい経った頃だ、朝礼で鬼塚社長が全日本のシューズに触れた。

「誰が東洋の魔女にオニツカを履かせるか」

 社内で話題になり始めた。販促担当の魂に再び火がつき、ニチボー貝塚への日参を決意した。神戸(板宿大田町)にあるオニツカ本社を終業時間の16時30分に出て、片道約2時間。訪問初日は工場内にあるコートで小島監督やコーチに挨拶したが、まったく相手にされなかった。練習を最後まで見学し、帰宅したときは0時を過ぎていた。

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