山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

藤川球児だけじゃない シブく輝く「虎の松坂世代」たち

公開日: 更新日:

 西武松坂大輔が今季限りでの現役引退を発表した。ついに、といった感じだ。日米通算170勝はもちろん立派な数字だが、あの全盛期の輝きを思うと少し残念な気持ちもある。それだけ松坂が日本球界に与えた衝撃と影響は大きかった。

 我が阪神でも松坂の影響を受けた、いわゆる松坂世代が台頭した時期があった。筆頭は言わずもがな藤川球児和田毅杉内俊哉、村田修一と並んで松坂世代四天王と称していいだろう。2005年にJFKの一角として注目されて以降、渡米前の12年までの8年間は特にすさまじかった。防御率0点台が2回、1点台が5回。防御率がもっとも悪かった年で2・01だ。

 また、忘れてならないのが、この藤川球児とともにJFKを組んだ鉄腕リリーバー・久保田智之である。彼もまた松坂世代の一人で、00年代の阪神投手陣を語るうえで欠かせない存在だった。

 一見すると武骨で不器用、無愛想。濁音だらけの形容が似合う渋い投手で、藤川球児の陰に隠れがちだったが、07年の90試合登板は今も破られていないNPB歴代最高記録であり、9勝3敗46H、防御率1・75とセットで考えれば、いかに驚異的な活躍であったかわかるだろう。この年と翌年の2年連続で、最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを獲得している。

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