著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神らしさにあふれた親愛なる4番。大山の確変…後半戦は早くも3本塁打

公開日: 更新日:

 阪神大山悠輔の打撃の調子がようやく上向いてきた。後半戦が始まった途端、2試合連続で計3本のホームラン。しかも、2試合目は2打席連発の大爆発だった。

 大山がホームランを打つと本当にうれしい。ともすれば阪神の勝敗よりも大山のホームランのほうが重要なんじゃないかと思えるほど、私は彼の打席に一喜一憂してしまう。佐藤輝明は確かに怪物然としていて、ルーキーながら頼もしさや迫力みたいなものを感じるのだが、大山はなんというか、我が子の打席を祈りながら見守るときのような、そんなハラハラドキドキの感覚に近いのだ。

 大山は佐藤と同じドラフト1位入団だが、決して佐藤のような超大物ルーキーというわけではなかった。2016年のドラフト会議では創価大学の田中正義(現ソフトバンク)に人気が集中する中、阪神だけが当時の金本知憲監督の方針により大山を1位指名。このとき、多くの有識者から「大山は2位でも取れた選手」、つまり1位レベルではないと批判されるなど、いわくつきの1位といった印象だった。

 その後、将来の4番候補として英才教育を受けるものの、1年目は7本塁打、2年目は11本塁打と、すぐにブレークしたわけではなく、地道に少しずつ成績を上げていく、いわば亀型の道をたどった。初めて全試合に出場し、規定打席に達したのは3年目。しかし、打率.258、14本塁打、76打点と決して良い成績ではなく、それなのに主に4番打者として起用されたから、ここでも批判にさらされた。「そもそも4番の器ではない」などと、ドラフト時の評価をあらためて指摘する声も少なくなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  1. 6

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 7

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  3. 8

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  4. 9

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず