大谷放出にエ軍オーナーが二の足踏む「本当の理由」 “二刀流”の宣伝効果絶大で球団ガッポリ

公開日: 更新日:

看板広告は10社以上、ユニホーム広告で30億円!

 来季はさらに収入が増えるのは必至だ。MLBは、これまで禁止してきたスポンサー企業のロゴなどを各球団のユニホームに掲載するのを認めたからだ。

 ユニホームの広告は、各球団の収入増を図るため、今年3月に合意した新労使協定に盛り込まれ、今季はダルビッシュ有(35)のパドレスが試験的に実施した。複数の米メディアによれば、この広告収入は全て球団の懐に入るという。

 パドレスの広告料金は明らかにされていないが、2017-18年シーズンから導入した米プロバスケットボールNBAのユニホーム広告の収入はハンパじゃない。チームによって差はあるものの、全米屈指の人気球団で、「キング」の異名を持つレブロン・ジェームズ(37)が所属するロサンゼルス・レイカーズは昨年9月、韓国の食品メーカーと5年1億ドル(約137億円)で契約。年間約27億4000万円の利益を得ている。

 MLBのレギュラーシーズン(162試合)はNBA(82試合)の倍近い試合数をこなす。MLBはほぼ毎日のように試合が組まれているうえに、大谷は二刀流をこなしながら、故障知らずでほとんど休みなくプレーしている。二刀流の注目度の高さも手伝って、エンゼルスのユニホームに広告を出す企業は十分な宣伝効果が見込める。企業によってはレイカーズ並みの金額を提示するケースもあるだろう。

■世界で最も多く検索された投手に

 大谷への関心の高さは日米を中心とした野球の盛んな国や地域にとどまらない。欧州や南米などからも注目を集めている。実際、米IT大手グーグルの検索ワードを分析する「グーグルトレンド」は今年5月、大谷が歴代で最も多く検索された投手になったと発表した。世界39カ国でシェア1位を誇る検索エンジンでトップに立った効果は絶大だ。

 ITジャーナリストの井上トシユキ氏によれば

「アスリートがポジティブな話題で検索数が増えた場合、グッズの売り上げが伸びたり、所属チームのビジネスが好転するのが一般的です」という。

 要するにエンゼルスは勝利より商売を優先しているようなのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  3. 3

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  4. 4

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  5. 5

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  1. 6

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  2. 7

    さらなる地獄だったあの日々、痛みを訴えた脇の下のビー玉サイズのシコリをギュッと握りつぶされて…

  3. 8

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  4. 9

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  5. 10

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理