ロッテ佐々木朗希が1カ月ぶり実戦で162kmマークも…後半戦も“慣らし運転登板”を続ける理由

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 血マメを潰した7月1日の楽天戦から、約1カ月ぶりの登板だったことを考慮すれば、まずまずだったのではないか。

 27日の球宴第2戦に先発したロッテ佐々木朗希(20)のことだ。

 1イニングを投げて3安打1失点。犠飛で点を失ったとはいえ、計23球中、変化球は満塁になって佐藤輝(阪神)に投げたフォークとカーブの2球だけ。投球の大半を占めたストレートは大谷翔平(28=エンゼルス)が日本ハム時代に記録した球宴最速タイの162キロをマークしたから、マメの不安は吹き飛ばした。

 前半戦は13試合に登板して6勝1敗、防御率1.48。4月10日のオリックス戦で完全試合を達成するなど、まさに敵なしの投球を続けていた佐々木が唯一、打ち込まれたのが6月3日の巨人戦だった。5回を投げて8安打5失点。岡本和に一発を浴びるなど敗戦投手になったものの、この試合に実は佐々木の非凡さを物語るエピソードが隠れている。

「舞台はマウンドの硬い東京ドーム。佐々木は3月のオープン戦でも打たれていますし、普段とは異なるマウンドに対応できなかったようです」

 と、ロッテOBがこう続ける。

「ストレートもフォークも高めに浮き、それを痛打された。硬いマウンドを気にしていたように見えましたけど、本人がしきりにクビをかしげていた原因は、硬いマウンドによって投球フォームが微妙にズレていたことだと聞きました。ズレが生じたフォームを試合中、懸命に修正しようとしたようですが、できなかったというのです。ズレといっても、ごくわずかで、プロの投手でもなかなか気付かない程度のもの。佐々木はそれを把握して、なおかつ試合中に修正しようと試みたところが非凡なのです」

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