大谷翔平WBC代表入りの秘策 侍J栗山監督が温める佐々木朗希との「共闘」構想

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 エンゼルス・大谷翔平(28)の勢いが止まらない。リアル二刀流で出場した7日のマーリンズ戦、投げては7回2安打1失点10奪三振で8勝目(4敗)をマークすると、打っても1安打2打点1盗塁。米ESPNによると、1試合で10三振を奪い、かつ2打点を挙げて盗塁も決めた選手は、打点が公式記録となった1920年以降、初めてだという。

■指揮官は甲子園を視察

 またもメジャー史に名を刻んだ大谷だが、そこで侍ジャパン栗山英樹監督(61)である。

 この日、阪神広島戦が行われた甲子園球場を視察、矢野監督らと会話を交わした同監督は、来春開催予定のWBCで日本代表を率いる。中でも最重要任務となっているのが大谷の招集だ。

 日本ハム監督時代の教え子である大谷とは今も太いパイプを築いている。昨年12月の就任会見では、大谷の日本代表入りについて「必要ですか? 翔平」と冗談めかしたが、さる球界関係者は、「栗山監督や侍ジャパンの運営サイドとしては、是が非でも大谷にメンバー入りしてもらいたい」と、こう話す。

「米国やドミニカ共和国など、メジャーリーガーが名を連ねる強豪国に勝ち、世界一を達成するための戦力としてはもちろん、10社以上のスポンサーを抱える大谷が代表に加われば、侍ジャパンに出資する支援企業が増えるのは確実。国内組では4月に完全試合を達成した佐々木朗希ロッテ)のメンバー入りが確実視されている。栗山監督は『大谷と朗希のタッグ』を侍ジャパンの目玉にしたいと考えています」

 実際、WBCの放映権獲得を目指すテレビ朝日の早河会長は「もし侍ジャパンに大谷翔平、佐々木朗希の両選手が加わることになれば、国民的な大きなイベントになることは間違いない」と言っている。いわゆるステークホルダーも、大谷の代表入りを熱望しているのだ。

 一部報道によると、公式戦と同様、WBCでも「先発投手兼指名打者(DH)」として出場した選手が降板後も継続してDHとして出場できる“大谷ルール”が採用されるそうだが、実際問題として大谷の代表入りは難しいとみる向きが多い。

「WBCの出場については表向き、本人の意向に任されていますが……」

 とは、メディア関係者。

「日本人メジャーリーガーの選出は2009年大会のイチロー(マリナーズ=当時)、松坂大輔(レッドソックス=同)ら数人にとどまっている。ダルビッシュ(パドレス)は13年、17年ともに、所属先球団のコーチやトレーナーと熟考した結果、シーズンを優先して参加を辞退せざるを得なかった。まして二刀流をこなす大谷はただでさえ体の負担が大きい。いくら本人が出たくても、WBCが行われる3月は開幕を直前に控えたオープン戦の真っ最中。WBCでは目いっぱいのプレーが求められるだけに、ケガのリスクが高まる。球団がコンディションの問題など、アレコレ理由をつけてストップをかける可能性が高いのです」

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