著者のコラム一覧
太刀川正樹ジャーナリスト

1946年、東京生まれ。国際ジャーナリスト。早稲田大学教育学部英文科在学中、韓国国立ソウル大学語学研究所へ留学、韓国語を学ぶ。講談社の日本語版「ペントハウス」ニューヨーク特派員などを経験。著書・訳書に「政権交代」「平壌十五号官邸の抜け穴」「オリンピック30年」など。

【Blowing my mind】「ヤツにはいつも度肝を抜かれっぱなしだよ」エ軍のウォルシュも絶賛

公開日: 更新日:

 大谷に対しては「エイリアン(alien)」だとか「人間離れしている(superhuman)」といった表現が多いが、チームメートのジャレッド・ウォルシュ選手の言葉も印象的だ。フレーズは少し長いが紹介しよう。

「This guy has been blowing my mind for three years.(過去3年間、ヤツには度肝を抜かれっぱなしだよ)」

“blow”は、動詞としては「息を吹く」「爆破させる」「感心させる」「仰天させる」「(ボクシングなどで相手を)強打する」などのいろいろな意味がある。例えば「Blow a kiss」は投げキッスを送るという意味だし、「Blow soap bubble」はシャボン玉を吹く、だ。

 ウォルシュは、マイナー時代の2018年に本格的な投打の二刀流に挑戦したことがある。1Aから3Aで、投手として8試合に出場し、0勝1敗1セーブ、7奪三振、防御率1.59。野手としても130試合に出場して打率.277、29本塁打の成績を残している。エンゼルスに移籍してからは、21年のオールスターゲームにも大谷と一緒に出場。ホームランダービーの直前、故障で出場できなかったチームメートのマイク・トラウトからの激励の電話を大谷に取り次いだのもウォルシュだった。二刀流の価値や難しさを骨の髄から知っている選手である。

 そのウォルシュが「He surprises me every day.(今でも毎日驚かされているよ)」と呆れ顔で首を振る。スポーツの世界は残酷さや嫉妬、過剰な男社会の文化に満ちているものだが、大谷だけは例外なのかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  1. 6

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 7

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  3. 8

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    《門田博光の巻》「打撃の求道者」は練習方法もケタ外れだった…僕が地獄を見た“10分”の要求

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁