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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

かつて松井秀喜は「じっくり待つ」でメジャー復帰 FA負け組に残された3つの選択肢

公開日: 更新日:

 2つ目はレギュラーを保証してくれる球団に1年契約で入団し、自分の実力をアピールすることだ。これは故障で長期欠場し、どの程度働けるか未知数と思われている投手がよく用いる選択で、1シーズン好成績を残してFA市場で大型契約をゲットすることを最終目的にしている。

 ランス・リンはカージナルスで72勝したあと17-18年のFA市場に出て5年5000万ドルで契約してくれる球団が現れるのを待った。しかし、制球難がネックになって2月のキャンプ開始時になってもいいオファーが来なかった。自分が過小評価されていると感じたリンは3月10日にローテーションが弱体なツインズに1年1200万ドルで入団。その年、10勝して18-19年のFA市場で3年3000万ドルの長期契約を手にした。

 3つ目はキャンプ参加を優先し、格安年俸かマイナー契約で選手層の薄い球団に入団する、という選択だ。150勝まであと1勝に迫っていたアービン・サンタナは18年オフにFAになったものの、翌年2月中旬になっても買い手が付かなかった。サンタナはこのまま終わってしまうよりはマイナーでのプレーを優先し、2月22日にホワイトソックスとマイナー契約。オープン戦で結果を残して開幕直後にメジャーに呼ばれた。

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