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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

かつて松井秀喜は「じっくり待つ」でメジャー復帰 FA負け組に残された3つの選択肢

公開日: 更新日:

 MLBのFA市場は「売り手市場」の年は適正価格の5割増し、7割増しの値が付く者がたくさん出るが、「買い手市場」の時は、いつまでも契約先が見つからない選手が続出する。FA市場は例年2月中旬のキャンプ開始時に収束するが、その時点で買い手が付かない選手はどうするのだろう? 選択肢は次の3つだ。

 1つ目は希望価格を下げず、トレーニングをやりながら開幕後にオファーが来るのを待つ、という選択だ。

 18-19年のFA市場では、剛腕クローザーのキンブレルと15年のサイ・ヤング賞投手カイケルが、劣化していると見なされ買い手が付かなかった。輝かしい実績のある2人は自分を安売りすることをよしとせず、シーズンが始まれば故障者が続出した球団からオファーが来ると読んでじっくり待つことにした。読み通り6月にカイケルにはブレーブス、キンブレルにはカブスから希望額に近いオファーが来て長く待った苦労が報われた。

 日本人選手ではメジャー後年の松井秀喜が11-12年のFA市場で買い手が付かなかったため、トレーニングを続けながらオファーを待った。すると4月末にレイズからマイナー契約でオファーがあり、松井はそれを受け入れ3Aに合流。13試合プレーした後、メジャーに昇格した。

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