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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神「ロマン枠」江越と陽川は来季新天地へ…“最大”の藤浪もMLBに活路を見いだすのは一興か

公開日: 更新日:

 阪神には数少ない典型的な長距離砲で、もしセ・リーグにDHがあって、一年通してそこで起用を続けたら、20~30本塁打は打つんじゃないかというロマンを抱かせるところがあった。

 その意味では、DHがあるパ・リーグ西武は陽川にとって栄転かもしれない。おまけに西武には中村剛也山川穂高という、陽川のさらにスケールアップバージョンが2人もいる。チームカラーも陽川に合っているとしたら、彼のロマンはこれで終わりではなく、むしろ膨らむ一方だ。

■未完の大器

 江越も陽川もいつのまにかアラサー選手だ。虎のロマン枠も今や井上広大前川右京といった次代の大砲候補に移りつつある。そもそも佐藤輝明が一番のロマン枠だ。

 一方、投手に目を向けると、虎の最大のロマン枠と言っていい藤浪晋太郎はポスティング制度を利用してMLB移籍を目指している。藤浪も早いもので来年29歳のアラサー投手だ。ここらで虎のロマン枠を卒業して新天地に活路を見いだすのも一興かもしれない。その新天地というのがMLBなら、失敗するにせよ成功するにせよ、藤浪という怪物投手のロマンにはぴったりの展開だろう。

 江越、陽川、そして藤浪。いずれも2010年代の阪神を代表する未完の大器であり、その潜在能力の開花を待ち焦がれたロマン枠だった。

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