涌井秀章19年目の新天地で見えてくる「通算200勝・50歳現役」 中日本拠地は投手有利

公開日: 更新日:

 19年目のシーズンを新天地で迎えることになった中日涌井秀章(36)が、千葉県館山市で行っている自主トレを公開。「開幕から先発ローテーションに入って一度も外れずに投げることと優勝が目標」と宣言した。

 オフに楽天から阿部との交換トレードで移籍した右腕には、それとは別にかねて公言する目標がある。残り46勝としている「通算200勝」と「50歳までの現役」である。どちらも達成は容易ではないが、「少なくとも中日に移籍したことで、その可能性は広がったと思う」と評論家の橋本清氏がこう続ける。

「周知の通り、中日の本拠地・バンテリンドームナゴヤは12球団で最も本塁打が出にくい投手有利の球場として知られています。例えば、昨季のバンテリンで出た本塁打数は62試合で56本に対し、涌井の古巣である楽天の本拠地・楽天生命パークは同じ62試合で93本。投手にとってこの差はとてつもなく大きく、マウンドで感じるプレッシャーがまったく違ってくる。

 涌井は現役最多の通算60完投を記録するタフネスぶりが持ち味のひとつで、6月で37歳になる今も変わらず『先発完投』を意識しているとはいえ、中日が誇る強力リリーフ陣も心強い。昨季の中日の救援防御率は12球団4位の2.93と盤石で、楽天は3.03。攻撃力に不安を抱える中日打線からの援護という点では割り引いて考える必要はありますが、投手寿命に与える影響は球場の広さとブルペンの戦力というプラス面の方が大きい」

 中日には、50歳まで現役で投げた山本昌という前例もある。

 涌井の獲得を巡っては多くのファンから、「貧打解消が課題の中日がなぜ、中軸打者の阿部を放出して投手の涌井を獲得?」と疑問の声が上がったが、本人にとってはいいことずくめの移籍になりそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"