著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

米国の債務上限問題に大リーガーも戦々恐々…収入減で球団の補強戦略に暗雲

公開日: 更新日:

 米連邦政府の債務上限引き上げを巡る与野党の対立は悩ましい。

「債務不履行が起きれば景気後退に陥る可能性がある」という財務長官のイエレンの警告にもかかわらず政府の債務の大幅な削減を主張する野党共和党と、政府機能の拡充のために歳出の規模を維持したい与党民主党は自説を譲らない。

 一方、株式市場は平静を保っている。米国でハイテク株などを中心に主要株価指数が上昇し、日経平均株価がバブル経済崩壊後の高値を記録したように、幅広い銘柄で買いが優勢となっている。

 こうした状況の背景には、どれほど対立していても最後は民主党も共和党も妥協するだろうという考えがある。

 しかし、オバマ政権時代の2011年の債務上限問題を振り返れば、こうした見方は楽観的過ぎることが分かる。

 このときも野党共和党が政府債務の大幅な削減を主張し、与党民主党が歳出規模の維持にこだわっていた。構図は今回の対立と全く同じだ。

 両者は最終的に歳出の持続的な削減を条件に与野党が債務上限の引き上げに合意した。

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