早大と日本代表の掛け持ちが着実に「血・肉・骨」になっていった
■天皇杯優勝で有終の美
ラグビー部は11-27で敗れて準優勝。サッカーは日本一。もっと多くの早大生と、優勝の喜びを分かち合いたかった。ちなみに、伝統ある天皇杯で大学生が優勝したのは、これが最後となった。有終の美を飾り、胸を張って大学サッカーに別れを告げることができた。
ヤンマーに入社した67年の6月、南米を代表するブラジルの強豪クラブであるパルメイラスが来日して3試合を戦った。通算戦績は1勝2敗に終わったが、第2戦で1-1から決勝ゴールを決めることができた。後半36分、相手DFの背後をうまく突いてGKもかわし、角度のないところから流し込むことができた。日本代表が南米の強豪プロクラブを相手に初めて奪った勝利と聞かされ、大いに自信をつけさせてもらった。
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パルメイラス戦の3カ月後、メキシコ五輪のアジア予選が開幕した。初戦にダブルハットトリック(1試合6得点)を決めて波に乗った。 =つづく
(取材・構成=絹見誠司/日刊ゲンダイ)