著者のコラム一覧
梅原敦プロキャディー

1974年4月生まれ。京都府向日市出身。98年「つるやオープン」から藤田寛之とコンビを組み、15年間専属キャディーとして14勝を挙げ、2012年賞金王、海外メジャーも経験。14年からフリーになり、森田理香子、一ノ瀬優希、成田美寿々、李知姫、塚田陽亮プロとのコンビでも優勝。22年は菅沼菜々のバッグも担ぐ。キャディーとして通算22勝。軽自動車のキャンピングカーで男女ツアーを転戦中。NSインターナショナル所属。

森田理香子の衝撃の一発に「賞金女王」を予感した…後にも先にも女子プロのボールを追えなかったのはこの時だけ

公開日: 更新日:

 今季開幕戦で森田理香子プロが6年ぶりにツアー復帰しました。うれしかったなあ。

 理香子ちゃんからオファーを受けたのは2010年。試合中にコースの茶店で「(誰のバッグも担がない)空いているところはありますか?」と言われたのですが、あいにくその年はスケジュールがいっぱいで、試合後にメール交換して別れました。年を越え、専属の藤田(寛之)さんが初めてマスターズに出場するため、その準備に追われている頃です。「マスターズ頑張ってきて下さい」と、理香子ちゃんからメールがありました。

 彼女のバッグを初めて担いだのは、11年10月のマスターズGCレディース。練習日の一発目でした。ゆっくり大きなスイングアークから放たれたドライバーショットは衝撃的でした。キャディーは選手のボールから絶対に目を離しませんが、後にも先にも、女子プロの打球を目で追えなかったのはこのときだけ。僕の予想をはるかに超える高い弾道と球速だったからです。

「とんでもない子がいるんだな。順調に伸びればトップまで行くな」


 それが第一印象でした。この試合は予選落ちしたものの、2年後、直感はズバリでした。女子ツアーは男子より1カ月以上も開幕が早い。13年は藤田さんとシーズンを迎える前、開幕から4試合は理香子ちゃんのキャディーにつくと、初戦でツアー3勝目を挙げ、その後は3位、2位、3位。ボールはピン方向にしか飛んでいかず、理香子ちゃんの契約スタッフに「ものすごい選手になりますよ」と興奮しながら語ったことを覚えています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • ゴルフのアクセスランキング

  1. 1

    女子ゴルフ「国内専念組」の本音は…昨季賞金30位でも4600万円以上、有力選手の米挑戦は大歓迎?

  2. 2

    原英莉花が国内ツアーをキャンセル、「罰金覚悟」で出場して得たスコットランド女子OPの収穫

  3. 3

    女子プロ国内「ビッグ4」米挑戦…ツアー切符得られてもその先に待ち受ける「5月の壁」

  4. 4

    山下美夢有 史上最年少で2年連続女王の快挙に白い目…ゴルフ関係者も呆れる“マーク問題”

  5. 5

    女王・山下美夢有の敵は申ジエと主催のJGA…日本女子OP単独首位でも油断できない複雑事情

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    竹田麗央へ…米挑戦を迷っているなら「前へ出ろ!」 飛距離、ショットの精度は十分対応できる

  3. 8

    破竹の勢い竹田麗央!4月初勝利からもう7勝《ビッグタイトル狙える、早く米国へ》と男子プロ驚嘆

  4. 9

    キャディー人生で最大の失敗劇…本当は思い出したくないけれど、そのすべてを話します

  5. 10

    森田理香子の衝撃の一発に「賞金女王」を予感した…後にも先にも女子プロのボールを追えなかったのはこの時だけ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    藤川阪神のドラ1指名は高卒投手か…最速150キロ超で《潜在能力の高さは世代ピカイチ》

  2. 2

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  3. 3

    谷原章介長男の芸能界挑戦で改めて感じる器の大きさ…実父・いしだ壱成と共演の可能性も

  4. 4

    目黒蓮“おバカキャラ封印”でますます上がる俳優業のハードル 「何をやってもキムタク」化の不安

  5. 5

    小泉孝太郎を他者第一にした "師匠"いかりや長介の教え

  1. 6

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  2. 7

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 8

    失敗を失敗でなくしてくれた…ふかわりょうの恩人に対する深い愛情

  4. 9

    森七菜の移籍トラブルと重なる伊藤健太郎の不義理退所…チラつくステージママの影

  5. 10

    昇格決定的の中日・井上二軍監督は立浪監督と何から何まで“正反対”《明るさと社交性のある熱い男》