著者のコラム一覧
永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

惨敗続きのラグビー日本代表は「ひどく厄介な事態」に陥っている…27年W杯へ向けジョーンズHCがすべきこととは?

公開日: 更新日:

 時が経つにつれて、対戦相手に研究されて輝きを失い、テストマッチは4勝7敗。対戦時にランキング上位のチームを倒したのは9月15日のサモア戦のみで、つまり、世界を驚かせたのは最初だけだった。

 この秋はニュージーランド、フランス、イングランドと、世界ランク上位の強豪国と戦ったが、すべて50点以上の大量失点。超速のメッキがはがれた印象を国内外に与えた。

 要因はいくつもある。

 27年のW杯オーストラリア大会を見据え、これまで代表に選ばれていたベテランをほとんど起用せず、若手を大量に抜擢したこと。そのため経験値が低く、試合の勝負所を見極められなかった。

 負傷者が相次ぎ、伸び始めた"未来の主力"が次々と離脱。チームの骨格も揺らいだ。

 司令塔の10番でも負傷者が続出。李承信→松田力也→山沢拓也→立川理道→松永拓朗→ニコラス・マクカランと6名が務めることになり、これではゲーム運びが安定しないのも無理はない。


 選手たちに超速を徹底させるため、練習の多くがアタックに割かれ、組織防御を整備できなかったこともマイナスに働いた。キックへの対処もきっちりと遂行できず、攻守ともに対戦国から見劣りした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差