羽生結弦「30歳の挑戦」…プロ転向から2年半「毎回五輪での記録を更新する気持ちでやっています」【独占インタビュー】

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 2024年12月7日に30歳の誕生日を迎えた。14年ソチ、18年平昌で男子フィギュア66年ぶりとなる五輪連覇。世界選手権、グランプリファイナル、四大陸選手権、世界ジュニア、ジュニアグランプリファイナルを制す前人未踏のスーパースラムを達成するなど、競技者として世界のトップに君臨してきた。22年7月にプロ転向を表明し、勝敗を競うリンクからは去ったものの、プロスケーターとしても前例のない単独でのアイスショーを開催するなど、今も稀代のフィギュアスケーターであり続けている。環境が大きく変わる中、ブレることなく進化する羽生の今に迫った。

  ◇  ◇  ◇

 ──競技者から表現者となって2年半、スケーターとして何が一番変わりましたか。

「競技者時代は、瞬発力があって持久力が少ない筋肉が多かったんですけど、そこから長く滑っても(体力が)持つような筋肉をつけるようにしました。かつ、競技者時代と変わらない技術力の高さを踏まえなくてはいけないので、両方の共存みたいな、持久力型の筋肉もつけつつ、瞬発力も競技時代と変わらず持っていくようなトレーニングを課しています」

 ──試合ではフリー(FS)でも演技時間は4分前後。開催中のツアー公演では計15曲、約2時間50分をひとりで滑り切っている。練習時間はかなり増えたんでしょうか。

「そうですね。長いときはトレーニング含めて一日6時間ぐらい練習する時もあります。オフも計画的に取らないと無駄な練習につながってしまうので、そこはきちんと考えてやっています。持久力と瞬発力、両方向のトレーニングに役立つのは何か、競技時代よりもかなり勉強して研究して体を作り上げています」

 ──そうした研究は競技者時代から?

「いえ、そこまではしていなくて、もちろん(競技者時代も)4回転半を目指すにあたってまだまだ必要になるだろうという考えがありましたが、その後のワンマンでやっていくということを考えた時、どうしても今までは一日1回、(演技時間は)長くて4分40秒だった。平昌五輪以降(18ー19年シーズンから男子FSが)4分に短縮されましたけど、僕は4分40秒の時代が長かった。競技者時代はマックス4分半の構成をできれば良かったのが、今はそのプログラムを一日に14から15回滑り切らなくちゃいけない。メンタルも技術も体力も、肺活量的な部分も考えなくてはいけない。必要に迫られ、でも、ただがむしゃらに練習してもつかないので、研究することにしました。フィギュアスケートって、科学的にトレーニング理論や筋肉がどのように使われているかが全然研究されてないマイナースポーツ。自分から率先して研究してトレーニングを開発していかなくては、と思って頑張っているところです」

 ──どういう研究を。

「メジャーなスポーツでフィギュアと動きが近いと思ったのがバスケットボールでした。バスケの場合は対人でボールという道具を使いますが、切り返しの動きが多い点、ジャンプ力が必要になってくる点、プラス前側の動きだけじゃなく、横側と後ろ側の動き、また周辺視野といった点でも共通点が多くあるのかな、と。特にディフェンスのロールの動きが、フィギュアの回る動きと共通していると思いました」

 ──研究材料となる映像や数字的データなどは自分で調べる?

NBA選手を教えるトレーナーさんの練習プログラムに興味を惹かれ、その方のトレーニング理論や栄養学を調べたり。あとは論文にアクセスしたり、最前線で何が必要とされているのかというのを研究しました」

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