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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

前田健太のメジャー復帰は絶望的だが…シーズン中の「落ち穂拾い」が奏功するケース

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 広島カープで投げたこともあるライアン・ブレイジャーは帰国後、レッドソックスで大化け、一時はクローザーとして使われたことさえあったが、2023年は乱調で防御率が7.29となり5月15日に戦力外になった。ワールドシリーズでブレイジャーと対戦したことがあるドジャースは、その時の威力満点のスライダーを記憶していたため、マイナー契約で拾い3Aで1週間ほど調整させたところ、伝家の宝刀だったスライダーが蘇り、メジャーで39試合に登板して防御率0.70という驚異的な働きを見せた。

 前田健太は今季、タイガースでロングリリーフ要員として投げていたが、失点が多く、防御率が7.88になった5月1日に戦力外に。そこでカブスとマイナー契約を交わし、17日から投げ始めたが、3A初登板で2回を投げ4失点、2度目の登板も3回3分の2で5失点だった。「戦力外→他球団とマイナー契約→3Aで好成績」というパターンでメジャー復帰を実現するには、何よりも3Aですぐに結果を出す必要があるので、メジャー復帰は絶望的になった。

 日本人選手では松井稼頭央が3年目の2006年6月にメッツで戦力外となってロッキーズにトレードされたのち、3Aで蘇り、翌年チームのワールドシリーズ進出に多大な貢献をした。

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