前田健太のメジャー復帰は絶望的だが…シーズン中の「落ち穂拾い」が奏功するケース
広島カープで投げたこともあるライアン・ブレイジャーは帰国後、レッドソックスで大化け、一時はクローザーとして使われたことさえあったが、2023年は乱調で防御率が7.29となり5月15日に戦力外になった。ワールドシリーズでブレイジャーと対戦したことがあるドジャースは、その時の威力満点のスライダーを記憶していたため、マイナー契約で拾い3Aで1週間ほど調整させたところ、伝家の宝刀だったスライダーが蘇り、メジャーで39試合に登板して防御率0.70という驚異的な働きを見せた。
前田健太は今季、タイガースでロングリリーフ要員として投げていたが、失点が多く、防御率が7.88になった5月1日に戦力外に。そこでカブスとマイナー契約を交わし、17日から投げ始めたが、3A初登板で2回を投げ4失点、2度目の登板も3回3分の2で5失点だった。「戦力外→他球団とマイナー契約→3Aで好成績」というパターンでメジャー復帰を実現するには、何よりも3Aですぐに結果を出す必要があるので、メジャー復帰は絶望的になった。
日本人選手では松井稼頭央が3年目の2006年6月にメッツで戦力外となってロッキーズにトレードされたのち、3Aで蘇り、翌年チームのワールドシリーズ進出に多大な貢献をした。