長嶋茂雄さんは僕のお門違いも甚だしい“直談判”にも耳を傾けてくれた「お前の言い分は分かったが…」

公開日: 更新日:

 右ヒジのじん帯移植の手術を受けた98年から二軍のマウンドにすら上がっていない。背番号の降格も仕方がないが、苦しいリハビリに耐え、ようやく復帰に自信を持ち始めた矢先のこと。ボクも必死だった。

「おまえの言い分は分かったが、オレもよく分からない。マネジャーに聞いてみるから。電話をさせるから」

 長嶋監督はそういってくれたが、結局、球団には相手にされなかった。

 この一件以来、一部の球団関係者のボクを見る目が変わった。たかが背番号変更で監督に電話をかけるバカがいるか。そんな目で見られるようになった。今、思えば、背番号の変更なんて監督の仕事じゃない。長嶋監督に直談判するなんて、お門違いも甚だしい。

 でも、ボクは自分の納得できないことに、「はい、そうですか」と簡単にクビを縦に振れない性格。年俸更改でもよくモメた。96年には4度も契約交渉を行い、巨人史上初の出来高払い契約を結んだ。球団にとっては、扱いにくい選手だったかもしれない。


 結果的にボクは昨年のオフ、巨人をクビになった。ダイエーにテスト入団して福岡に単身赴任。生活は苦しかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党さや候補のホストクラブ投票キャンペーンは、法律的に公選法違反になるのか

  2. 2

    “ケチ付き昇進”横綱豊昇龍がまた休場…名ばかり横綱だった先輩2人との「いや~な」共通点

  3. 3

    参政党が急失速か…参院選「台風の目」のはずが賛同率ガタ落ち、他党も街頭演説で“攻撃”開始

  4. 4

    君はそれでも参政党に投票するのか…若者たちの“熱狂”が引き寄せる「徴兵制」「治安維持法」

  5. 5

    “金星プレゼンター”横綱豊昇龍に必要な叔父の図太さ…朝青龍は巡業休んでサッカーしていた

  1. 6

    “トンデモ発言”連発の参政党が参院選終盤でメディア批判を展開する理由…さや候補も「マスコミはウソつき」

  2. 7

    石破と菅が練る「敗戦処理」案…幹事長交代で、進次郎起用、連立相手は維新が本命

  3. 8

    5周年のSnow Man“目黒蓮独走”で一抹の不安…水面下のファン離れ&グループ内格差

  4. 9

    参院選で激戦の千葉選挙区で国民民主党“激ヤバ”女性議員を自民県連が刑事告発し泥仕合に

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒