強豪野球部の寮費は月額いくら? 食事や環境はピンキリ、「デリバリー注文し放題」の学校まで
食事に関しては学校によって雲泥の差がある。
「東日本のある県では寮費がほぼ同じなのに、献立がまるっきり違う。メインのおかずは唐揚げやコロッケなどの揚げ物ばかりで、たまに煮物が出るくらい。あとは小鉢、納豆、みそ汁。おおよそ成長期の高校生にはそぐわない献立で、線が細い選手が多い。一方、同県内の新進校は、優秀な中学生をかき集めるため、専属の栄養士が朝は魚メインでサラダ、野菜炒め、ホウレン草のおひたし、夜は肉中心のメニューを出すなど、その差は明らかです」(同前)
学校によっては、監督が金策に奔走するケースもある。元横浜高校野球部長の小倉清一郎氏はかつて、本紙コラムでこう書いた。
<元監督の渡辺元智は長年、野球部を支えるために金策に奔走していた。夕方、私に「絶対に殴るなよ」と言い残して練習を早退すると、横浜の企業の社長などが集う「横浜友達会」の会合に頻繁に顔を出した。財界人との人脈を築き、金銭面から野球部を応援してもらうためだ。
長く援助してくれた横高野球部OBで1期生の高僧とも深く付き合った。有力OBで大先輩でもある。誘いには二つ返事で応じ、朝まで酌を交わすこともたびたびあったようだ。翌日は授業も練習もあるというのに、身を粉にして人と付き合った。