甲子園で“来る”のは技巧派左腕を擁するチーム…浦和学院まさかの3回戦負けに確かな理由
「甲子園に出れば優勝候補」とも言われた浦和学院が15日、埼玉大会3回戦で滑川総合に1-4で敗れた。
浦和学院は三回を除いて六回まで、毎回先頭打者を塁に出しながら犠飛による1得点だけ。技巧派左腕の緩急をつけた投球に拙攻を重ねた。スポーツマスコミは「ジャイアントキリング」「今夏最大の番狂わせ」と大騒ぎだ。
今春のセンバツで初出場ながら4強入りした浦和実のエースは、球の出どころの見づらい技巧派左腕だった。滋賀学園や聖光学院(福島)といった甲子園常連校の強力打線が打ちあぐねた。
昨夏は32年ぶりで甲子園に出場した公立校の大社(島根)が、報徳学園(兵庫)、創成館(長崎)、早稲田実(西東京)といった強豪を下して8強入り。原動力は速球にカーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜて緩急をつける技巧派左腕だった。
「浦和学院はセンバツ出場のかかった昨秋の埼玉大会の準々決勝で、浦和実の技巧派左腕を打てずに完封負け。投打とも歴代三指に入るポテンシャルがありながら敗れただけに、森監督はこの夏に向けて、かなり入念な左腕対策をやったと聞きました。この日は滑川総合を上回る11安打を放ちながら、それでも決定打が出なかったのです」(関東の強豪校の監督)