金足農(秋田)中泉監督「やってみなくちゃわからない。1試合にすべてをかけるしかない」
大輝もプロ?
──輝星は甲子園で最速152キロの直球を軸に、豊富なスタミナがあった。大輝も現時点で最速146キロに磨きがかかりつつあると思いますが、2人の違いは?
「弟の方が器用なところがあって、兄はやっぱりストレートに自信があった。速さ、強さがあった? ですね。それを生かした効果的な配球をしたわけですが、弟の方がいろんな変化球を投げられるという部分はあります」
──大輝は兄を追ってプロ入りを目指しているのですか?
「いま、悩んでますね。本当に通用するのかどうか、もっと経験が必要なんじゃないかというところですね」
──-大輝が入学してから、3年計画で甲子園で勝つ、という目標も立てていたと聞きましたが。
「僕自身はあまり3年計画という意識はないです。毎年、甲子園で勝つことを目標にしているわけですが、その中でも、今年のように、甲子園で通用する投手が育つかどうか。秋田県で勝つことが大前提ですけど、そこからまた全国でとなると、やっぱり投手がいい形にならないと正直、難しいところはあります」
──公立と私立との間で戦力の二極化が進んでいます。
「これに関しては、高校野球だけで見るのではなく、学校を挙げて何とかしていかなくちゃいけないのではないか。特に農業学校に関して言えば、可能な限り農業学校としての魅力を発揮できる形にすることが大事なのかなとは思います」
──公立校は07年に「がばい旋風」を巻き起こした佐賀北以降、優勝から遠ざかっている。
「やってみなくちゃわからないですし、もう、1試合に全てをかけるしかない。目指すのは一番上。そこを目指さないと絶対にそこにはたどり着けない。そういう気持ちは絶対に持つべき。そこに近づくためのプレー、考え方が必要だと思います」