逮捕・不起訴の佐野海舟、森保J復帰までの「深い苦悩」を読み解く
メディア対応の取材ゾーンの最後尾に筆者がいるのを見かけるとわざわざ寄ってきてくれ、何を質問しても「ありがとうございます」と言いながら何度も頭を下げた。おそらく代表復帰に当たって記者会見を行った際、最後に厳しい質問をしたので筆者の顔を覚えていたのだろう。
メディア対応ではこんな質問を投げ掛けた。
「チームを作り上げる最終予選にここまで呼ばれなくて出遅れてしまったと思います。ここから代表チーム残っていくのは大変だと思うのですが」
佐野は「実力の高い選手たちがたくさん集まっている中で、自分も存在感を高めなければいけないと思っていますし、何よりこのチームのためにという気持ち、責任や覚悟を常に持ちながらやっていきたいと思います」と緊張しながら答えた。
代表復帰は、喜びばかりではなかったようだ。
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自分のプレーもさることながら、同時に代表に選出された弟のMF佐野航大(21=オランダ1部NECナイメヘン所属)についても「自分が選ばれることによって、やっぱり(海舟の)弟という存在で矢印が向けられることもあると思います」と心配を吐露していた。