阪神・佐藤輝明「飛躍の兆しは昨夏にアリ!」 名球会OBが指摘
上半身の力に頼りすぎず、下半身主導で体をうまく回転させて最短距離でバットが出てくれば、体の近くまでボールを呼び込める。低めのボール球の変化球にもバットが止まるし、上手く拾ってセンターから逆方向に単打を打つなどの応用もきく。佐藤は昨年、二軍落ちを経験するなど苦労していたが、昨夏の成長が今季の飛躍に繋がったと見ています」
そのサトテルは、ドジャースの大谷翔平の打撃を参考にしているという。
「大谷はメジャー移籍後、ボールをより正確に捉えるために、ノーステップ打法に変えた。そうした大谷の打撃をマネできるかどうかは別問題として、高みを目指してやっているからこそ、大谷の打撃を参考にしようとしているのでしょう。ともあれ、打者にとって最も重要なのは下半身です。昨今はツーシームなどの動きが小さい変化球が多くなったこともあり、打者は操作性を高めようと、軽いバットを使うケースが増えている。
小さな変化に対応するには、よりボールを引き付けて打つ必要があるとはいえ、バットを軽くすることでかえって、下半身を鍛えることがおざなりになっている選手が多い。本来は足、腰、膝も含めてしっかりと鍛え、瞬発力も高めることで、下半身の捻り、回転でバットを振ることが肝要です。大谷にしても、ソフトバンクの近藤健介にしても、それができるから安定して打つことができる。下半身を強化すれば守備や走塁にも生きる。佐藤ももちろん、足腰を鍛えていると思うが、将来的にメジャー挑戦を視野に入れているならなおさら、下半身の重要性を忘れず、鍛錬を重ねて欲しいと思います」