大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

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来季は開幕から二刀流

 「ワールドシリーズはあと3試合で終了しますが、来年3月のWBCへの大谷の派遣について、ドジャースの首脳陣の議論は紛糾するのではないか。9出塁という歴史的大活躍を見せた第3戦翌日のこの日の登板を見ても、大谷は投打で限界を超えてプレーしてしまうところがある。近年はドジャースやヤンキースといった名門球団もWBCへの選手派遣に協力的になってきましたが、ドジャースは大谷の二刀流派遣については慎重にならざるを得ないでしょう。2年前に10年総額で1000億円を超える、当時のスポーツ史上最高額となる後払い契約を結んでいるわけで、契約が残る8年間はなんとしても勝ち続けたい。中でも、あと1回、右肘を故障したら終わりと本人が言っている投手起用には細心の注意を払う必要があります。勝利と同時に、唯一無二の大谷の価値である二刀流は、1年でも長く継続させたいからです」

 2023年の前回WBC時、大谷はエンゼルス所属だったが、投手としては球数はもちろん、登板日、登板間隔、打者としても指名打者での限定起用、打席数に至るまで、細かい要望が出され、侍ジャパンの栗山監督は頭を悩ませながら、大谷を起用していたという。

「主導権は常にエンゼルスにあったということです。今回は1000億円の契約を結んでいる名門ドジャースですから、要望では済まないかもしれません。日本代表では投手を封印させ、打者専念という条件付きになる可能性もありそうです。リハビリ中だったドジャース1年目の昨年は、DHのみの出場で本塁打王になるなど旋風を起こした。大谷が打者として出てくれるだけでも、公式スポンサーは納得してくれるでしょうから」(秦氏)

 ただでさえ、今季は投打二刀流を復活させ、2年連続世界一を目指してワールドシリーズまでフル回転。歴史的な死闘もあって、開幕から二刀流で臨む来季に向けて、しっかり体を休めつつ、来春のキャンプ、オープン戦からじっくり調整したいのが本音だろう。大谷は7月の球宴前日会見でWBCについて「今年が終わった時点で考えればいい」と素っ気なかったが、前回のようなWBCでの二刀流は、見られないかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 白熱するワールドシリーズを前に、日本シリーズの価値は大暴落しているようだ。ネット上では「見る気がしない」といった辛辣な声が相次いでいる。いったいどういうことか。今、何が起きているのか。

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