著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

IOCは中国をうまく利用すべき 習近平の言動には「五輪信仰」が透けて見える

公開日: 更新日:

 米露の新戦略兵器削減条約(新START)の失効前日、習近平中国国家主席はプーチン露国大統領とトランプ米国大統領とそれぞれ長時間にわたる電話会談を開いた。不安定な状況にある世界に対して戦略的安定を維持する義務を果たす姿を世界に見せたようだ。

 プーチンもトランプも他国への軍事侵攻を正義とし、今や民主主義は権威主義によって相対化されているように見える中、習近平も南シナ海を軍事拠点化しようとしているのに、その自分があたかも世界のパワーバランスを取る調整役を買って出たような動きである。

 それがミラノ・コルティナ冬季五輪開会前であったのは偶然だろうか?前回大会開催国の元首としてオリンピック運動への思いが私には透けて見えるのである。

 振り返れば、パリ五輪開催前、習近平はパリを訪れマクロン仏国大統領の歓迎を受けた。マクロンは開催国元首として、五輪休戦実現のために彼にプーチンへの影響力行使を頼んだ。

 ウクライナ大統領ゼレンスキーにも五輪休戦を呼びかけたマクロンは、プーチン説得に習近平の五輪信仰を期待した。マクロンも五輪信者のひとりと見る。

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