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「虹、つどうべし」玉岡かおる氏

■「自らの命を引き換えに下の者の命を守った戦国武将の物語です」

 NHK大河ドラマで注目を集める黒田官兵衛。本書はその官兵衛に滅ぼされ、歴史の波間に消えた別所一族と女間者の数奇な運命を描いた著者初の戦国物語だ。

「別所長治は実在の人物で、三木市の城跡のふもとで育った私にとっては、子どもの頃から身近な存在でした。ただ、籠城の末、命を絶ったという史実から“何もしなかった殿様”というイメージが強かったんですね。ところが、数年前、別所一族の末裔(まつえい)という人から渡された長治に関する膨大な史料を読み、滅びる道を選んだ理があったことを知ったんです」

 時は天正5年。織田信長が中国攻めをもくろむ中、別所長治を城主とする播磨・三木城は、織田信長、毛利輝元の2大勢力のどちらにつくかで揺れていた。織田側から遣わされた女間者の希久は、自身が信仰する耶蘇教の布教を通した工作活動で城内の者の心を織田へと向けさせる。しかし、肝心の長治は2人の叔父の対立に巻き込まれ、毛利側にくみしてしまう。

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