土用の丑の日に「環境」を考える編

公開日: 更新日:

 しかし、これらは栽培地域の気候風土にあわせて、人間に都合のいいように改良されており、自然環境が変化すれば収穫量は一気に減少して私たちの口には入らなくなる。

 植物を守るために自然を守ろうなどといわれるが、困るのは植物ではなく、それらに助けられて生きている人間だと本書。太古の昔から人間の食を支えてきた“相棒”ともいえる植物たちの生態を詳述しながら、共存・共生の道を探っていく。
(PHP研究所 840円)

■「先生、ワラジムシが取っ組みあいのケンカをしています!」小林朋道著

 鳥取環境大学の人間動物行動学者による「先生!」シリーズの最新刊。

 著者が幼いころから捕まえては遊んでいたという「ナガレホトケドジョウ」。かつてはあらゆる水場に生息していたが、今では絶滅が危惧され、レッドリストの最上位に挙げられている。実はこのドジョウ、非常に生命力が強い。たとえ水場の水量が激減しても、全身を強靭なムチのようにしならせて石と石の間をこじ開け、わずかな水を追って生き続けることができるのだという。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    “マトリ捜査報道”米倉涼子の圧倒的「男運」のなさ…海外から戻らないダンサー彼氏や"前科既婚者"との過去

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    大阪・関西万博「最終日」現地ルポ…やっぱり異常な激混み、最後まで欠陥露呈、成功には程遠く

  5. 5

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  1. 6

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 7

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  3. 8

    巨人の大補強路線にOB評論家から苦言噴出…昨オフ64億円費やすも不発、懲りずに中日・柳&マエケン狙い

  4. 9

    元体操選手の鶴見虹子さん 生徒200人を抱える体操教室を経営、“アイドル”も育成中

  5. 10

    地上波連ドラ3年ぶり竹内涼真に“吉沢亮の代役”の重圧…今もくすぶる5年前の恋愛スキャンダル