「虚言少年」京極夏彦著

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 小学6年の健吾は、クラスの「その他大勢」の立場を取りながら、級友たちをシビアな目で観察し、状況を分析するのが大好き。そんな健吾の正体を見破った京野とは、今では親友だ。さらに駄洒落と下ネタで他の追随を許さぬ矢島が加わりトリオが結成されるが、3人は学校ではそれぞれ立ち位置が異なり、距離を保っている。ある日、矢島と健吾が登校すると、教室の片隅で女子がめそめそ泣き、まるでお通夜のようだった。矢島が情報収集に苦戦しているのを横目に、健吾は独自の方法で級友にアプローチする。(「三万メートル」)

 昭和の少年3人組のばかばかしくも笑いに満ちた日々を描く連作集。

(集英社 820円)


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